「寄与分」とは?
「寄与分」――家族の中の“見えない働き”を見つめて
大阪で司法書士をしております、池尻と申します。
相続のご相談を受けていると、「あの子がいちばん頑張っていたのに、平等なんですか?」という声をよく耳にします。
その「がんばり」を法律の上で評価する仕組みが、今回のテーマである「寄与分(きよぶん)」です。
■「寄与分」とは?
寄与分とは、相続人の中で、被相続人(亡くなった方)の財産の維持や増加に特別な貢献をした人に、相続分を上乗せして認める制度です。
たとえば、
- 長男が家業を継いで、家の財産を増やしてきた
- 娘が親の介護を長年続けてきた
- 息子が医療費を立て替えて支えてきた
こうした「特別な寄与」があった場合、その努力を法的に評価しようという考え方です。
■どうやって決まるのか
寄与分を主張するには、他の相続人との話し合いが基本です。
話し合いでまとまらなければ、家庭裁判所で調停・審判によって決めてもらうことになります。
判断にあたっては、
- 貢献の内容や期間
- 経済的な効果
- 他の相続人の協力度合い
などが総合的に考慮されます。
ただし、書面や記録が何もないと、「どれくらい貢献したか」を客観的に説明するのは難しいものです。
「家族だから」と記録を残さない方が多いのですが、メモや家計簿の片隅に残しておくことが、後々大きな助けになります。
■猫のように、静かに支えること
私は、寄与分の話をしていると、ふと猫のことを思い出します。
猫は、こちらが困っているときに、言葉もなくそっと近くに来て座ります。
助けているようでいて、何も求めない。
それでも、そこにいてくれるだけで、不思議と安心します。
家族の中の“寄与”というのも、似ている気がします。
派手な行動ではなく、静かに続けた支え。
それがあってこそ、家が保たれ、日々が続いていくのです。
寄与分の制度は、そんな「見えにくい働き」を法がきちんと見つめるための窓のようなものだと感じています。
■ “家族の平等”とは
相続は「平等に分けるもの」と思われがちですが、
本当の意味での平等とは、「それぞれの貢献を踏まえて、納得できる形にすること」だと思います。
制度として寄与分を主張することは、争いを起こすためではなく、感謝や努力を見える形で伝える手段でもあります。
数字の話のように見えて、実はとても人間らしい制度です。
■さいごに
寄与分を考えるときに大事なのは、「誰がどれだけ」よりも、
「どうすればみんなが納得できるか」という視点です。
もしもお悩みのことがあれば、どうぞ落ち着いて、専門家にお話しください。
猫が日なたで体を丸めるように、少し肩の力を抜いて話すところから、整理が始まることもあります。

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