「限定承認」
目次
プラスもマイナスもあるなら、「限定承認」という選択肢
──愛犬と過ごす日常から、ふと考えた相続のこと
こんにちは。司法書士の灘本です。
うちには、ちょっと甘えん坊なラブラドールレトリバーがいます。
名前は「マロン」。体は大きいけれど、性格は赤ちゃんみたいで、毎朝の散歩とおやつの時間がなによりの幸せそうな顔を見せてくれます。
そんな穏やかな日常の中で、ふと仕事のことを考える瞬間があります。
最近、よくご相談いただくテーマのひとつに、「限定承認(げんていしょうにん)」という相続の方法があります。
■「相続って、もらうだけじゃないの?」という誤解
相続というと、多くの方は「亡くなった方の財産を受け取ること」と思いがちです。
でも実は、相続にはプラスの財産(不動産・預貯金など)だけでなく、マイナスの財産(借金・ローンなど)も含まれるのです。
知らずに相続を承認してしまい、「預金は10万円だけだったのに、借金が500万円もあった…」なんてことになったら大変ですよね。
そんなときに使えるのが、「限定承認」という制度です。
■限定承認ってなに?
かんたんに言うと、
「プラスの財産があるなら、その範囲内で相続します。
でも、マイナスの財産が多すぎるなら、それ以上は払いません」
……という“借金のリスクを最小限に抑える”ための制度です。
たとえば、遺品の中に古い不動産があって、評価が難しい。
プラスかマイナスか、全体として黒字か赤字かわからない……そんなときには、安易に単純承認(全部受け取る)をせず、この限定承認で“様子を見ながら”相続できるという仕組みなのです。
■でも注意点も
限定承認は、メリットも多い反面、以下のような注意点があります:
- 相続人全員が共同で申立てを行う必要がある(1人だけではできません)
- 相続の開始を知ってから3か月以内に家庭裁判所へ申立てが必要
- 手続きがやや複雑で、税務上の注意点も多い
なので、少しでも迷いがあるときは、専門家に早めに相談するのが安心です。
■ビーズ手芸と似ているところ
わたしは手芸が好きで、休日にはビーズでアクセサリーを作っています。
ビーズって、パーツがバラバラだとよく分からないけれど、ひとつひとつ丁寧に整理して並べていくと、全体の形が見えてきます。
相続も同じです。
財産の内容がよくわからないときこそ、急がず、全体を確認しながら慎重に組み立てていくことが大切なんですね。
■まとめ:「わからない」をそのままにしないで
「何をどれだけ相続するか分からない」
「借金があるかもしれない」
そんなときに、限定承認という方法があることを知っているかどうかで、後の人生が大きく変わることもあります。
マロンの散歩中にも、よく考えるんです。
「大切な人を守るには“急がない選択肢”も大事なんだな」と。
もし相続のことで不安があるときは、
どうかひとりで抱え込まず、司法書士にご相談くださいね。
ゆっくり、でもしっかり、あなたの歩幅で一緒に考えていきましょう。
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